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山形の経営者談義アレコレ 第1回
  山形日産自動車 株式会社

 代表取締役 小関 眞一 氏

  Profile
住所/山形市南一番町9番10号
TEL/023-641-2322
FAX/023-641-2473
URL/http://www.yamagata-nissan.co.jp/

●会社の歴史を教えて下さい

 日本の高度経済成長期の中で、時代に合わせ「プリンス」「サニー」と拡大していった自動車メーカー「日産」の販売店として、庄内を拠点としていた本部から独立する形で創業したのが今の山形日産自動車株式会社(以下、山形日産)です。創業日は昭和36年6月22日。当時は4階建てのビルが目新しく「県庁とウチにしかないエレベーター」というのが話題でした。オープンの日は鼓笛隊をよんでパレードをしたりして、とても華々しかったですね。昭和39年には航空写真も撮っていて、あれも珍しかったんじゃないかな。

 それから山形日産は、資本金を集めて会社を作りレジャー産業に進出したりもしましたが、やがて店舗に設備投資をしながらサービス紹介会社を一つに集約していく流れになり、統廃合しながら内陸は全部山形日産が日産車をカバーすることになりました。これは全国的にも珍しいことですね。今やろうと思っても難しいと思います。

●日産に訪れた危機と、カルロス・ゴーン氏についてお聞かせください

 私が社長に就任したのは、41歳の時。1998年11月に現会長に「社長になれ、覚悟を決めろ」と言われました。自分が社長になれるとは思っていませんでしたよ。私が就任した9日後にカルロス・ゴーン氏(以下、ゴーン氏)が日産の最高執行責任者(COO)に就任し日本へとやってきました。新聞に『日産、2000人リストラ!』なんて見出しがデカデカと出た時です。息子に「大丈夫ですか!?」なんて聞かれたりしてね(笑)。あの騒ぎの時に、不安がっている社員たちを前にして「日産が潰れてもウチの会社は潰れない!!」と朝礼で言ったのを今でも覚えていますよ。

 ゴーン氏と初めて直接会ったのは、全国のサプライヤーが集められたランチミーティングの時です。私たちは彼に言いたいこと聞きたいことがたくさんあったんだけど、「どんなに苦しい痛みでも、みんなでやりとげましょう」と日本語でスピーチするのを聞いて、やっぱり「やってやろう」という気になりましたよ。自己主張の仕方、リーダーシップの取り方が非常に上手かったですね。このパフォーマンスは日本人にはなかなかできないなと感心しました。まぁ、必ずしも日本人が真似するべきだとは思いませんがね。

●ビジネスの現状はいかがですか?

 今は、逆境に強い人じゃないと潰しが利かないですね。甘やかされて育った人は、どこにいっても使えないというか。例えば、今はベテランが売れないという現象が起こっています。見ていると自分で勉強しないベテランの営業マンは、お客様と一緒に歳をとっているんですね。それじゃあ売れない、と。170~180万円もする自動車を売れるのはきちんとしたビジネスマンであって、営業マンは「足し算引き算ができればいい」という時代ではなくなっているんです。どんどん新規に営業を広げて知識を吸収し、常に何を話すかを考えながら情報を得て勉強しろ、と言っています。

 今の日本人は、「食うために生きる」ということを忘れていて働かなくなっていますよね。働かなくてもいい日本を政府が作ったから。中国やインドでは子供も働いていますよ。それは貧しいからであって決していい事ではないけど、瞳の輝きや生命力はすごいものがある。ものづくりを真面目にしていた日本人の技術がどんどん外国に流れていって、勤勉な日本人の良さがなくなっている現状は悲しいですね。負けてはいられないと思います。

●心のエンジンをふかす「考働方針」とは?

 我が社の経営理念に「地域社会に貢献する社員になろう」というのがあります。社員一人一人がそういう存在になればいいんです。それを「考えて働け!」という意味の「考働方針」という言葉を使って社員に伝えています。一人一人の心のエンジンが一番大事なので心がいきいきするような言葉をいつも考えているということですね。
 例えば4つの『S』。いつもにこにこしている「Smile」、訪問営業する際にはその家の物語を考えて行くという意味の「Story」、今の世の中では何事にも求められている「Speed」、魂を入れないと本物にならないという「Spirit」。この4つの『S』を極めればフォース※1(4th)になる、と言っています(笑)。

 経営者として社員に何を発信するかというのはとても大事で、朝礼で何も言えなくなったら終わりだと思っています。朝礼は、私にとっても社員にとってもスキルアップとコミュニケーションの場といえますね。月初ヒアリング、経営会議、研修会議などと多く発言の場を設け、全員がコミュニケーションを取りつつ情熱を持って仕事に取り組めるようにしています。他の店、会社に負けないポイントがあるとすれば、働く側がお客様に感動を与えられる「情熱」、気持ちの強さがそれじゃないかな。最後は人間性だと思っています。

 

●今後の展望をお聞かせください

「社長が馬鹿だと会社も馬鹿になる」「会社は社長以上にはならない」と言われています。今までの歴史の積み重ねで、働きやすい環境を作ってくれた会長に感謝しつつ、経営者として会社は黒字を出し続けないといけない!と強く思いますね。夢としての海外進出、現実的な国際化を見据えながら、将来を考えたステップを踏んでいきたいと思います。


ありがとうございました

※1フォース……映画「スター・ウォーズ」シリーズにでてくる架空のエネルギー。未来を予知したり、直接触れることなく物を動かしたり、他人の心を読み取り心を操ることも出切る能力とされている。

四季亭 よし田  
住所/山形県山形市香澄町1-15-24  TEL/023-642-8277
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